カラム名 | 説明 |
---|---|
出現形 | 電子カルテや退院サマリから抽出された症状・病名 (例:11β−水酸化酵素欠損症, 18常染色体異常等) |
ICD10コード | 出現形に対応する,ICD10対応標準病名マスター (*1) に記載されているICD10コード |
標準病名 | 出現形に対応する,ICD10対応標準病名マスター (*1) に記載されているICD10対応標準病名 |
MedDRAコード | ICH国際医薬用語集 (Medical Dictionary for Regulatory Activities) MedDRA の日本語版 MedDRA/J のコード |
信頼度LEVEL | S: ICD10対応標準病名マスター (*1) に記載されている症状・病名(約25,000件) |
A: 2名以上の医療従事者が同じコードを付与した症状・病名 | |
B: 2名以上の医療従事者が相談してコードを付与した症状・病名 | |
C: 1名の医療従事者がコードを付与した症状・病名 | |
D: 計算機が自動的に割り当てた症状・病名 | |
しゅつげんけい;icd=ICDコード;meddra=meddraコード/lv=信頼度LEVEL/freq=頻度LEVEL;標準病名 | ICD10コードや標準病名などから作成した複合文字列のラベル |
*1: ICD10対応標準病名マスター (V4.04 2018年4月1日改訂) を利用
病名や症状には,よみがなを付与するとさらに利便性が高まります. ソーシャル・コンピューティング研究室では,万病辞書の病名や症状に自動的によみがなを付与する「万病辞書 よみがなくん」を開発し,公開しています.
万病辞書は,厚生労働科学研究費(カルテ情報の自動構造化システムと疾患数理モデルの逐次的構築及び自動構造化機能を有した入力機構の開発)の補助により作成されました.
カルテ文章調査の結果,延べ45万症状表現(約6.2万種類)が得られました.そのうち28.3%(約1.7万種類)が標準病名のみではカバーされていないことが分かりました.
このうち,特定の医療機関における頻度が高い病名から順に,医療従事者3名がコーディングを行い,意見が食い違ったものはその曖昧性も残したまま,辞書リソース化しました.
このように,万病辞書は,ICD10対応標準病名マスターの病名をすべて含み,かつ,それだけでは補うことが難しい医療現場で得られた症状や病名を備えています.
症状や病名を含むテキストを入力すると,万病辞書を適用した形態素解析結果が表示されます.
例えば,「私は糖尿病になった後,悪化して心不全になり入院しました」というテキストをMANBYO_201806_Dic-utf8.dicにより解析すると,下記のように「糖尿病」と「心不全」の解析結果に万病辞書の情報が付与されます.
例えば,「糖尿病」の解析結果の見方は下記の通りです.