非医療従事者である一般の人々が記述したTwitterや検索クエリといったテキストは,ユーザー生成コンテンツの一種ともみなすことができ,大規模な疫学データとして利用可能です.インフルエンザ等の感染症,花粉症等のアレルギーや鬱といったコモンディジーズの調査を行っています.
感染症の流行は,毎年,百万人を越える患者を出しており,常に重要な国家的課題となっています. 本研究室では,代表的なソーシャルメディアであるTwitter からインフルエンザなどの感染症の現状把握/予測を行っています.本研究は,Twitter応用の代表的研究として多く引用され(被引用数270本; 2016現在),高く評価されました. また,この技術を応用した製薬会社のサイト「カゼミル」は,世界最高峰の広告コンクールであるCLIO Healthcare Awards でのGold Awards (最高賞)など多くの賞を受賞しました.
現在,本研究は,新システム「NAIST-ARS (All Range Surveillance System)」として,AMED「迅速・網羅的病原体ゲノム解析法の開発 及び感染症危機管理体制の構築に資する研究」に採択され,実用化に向けて研究が推進されています.